【採用事例】「最新の細胞培養技術・管理ノウハウを提供し、 再生医療・細胞治療の実現に向けて貢献する」

客様の声 -Customer Feedback-

バイオメディカ・ソリューション様

 バイオメディカ・ソリューション株式会社は、細胞培養加工施設の運営管理受託や機器販売、細胞品質評価業務を通して最新の細胞培養技術・管理ノウハウをお客様に提供しています。

 再生医療・細胞治療の実現に貢献し、より多くの人々が安心して細胞治療を受けることのできる社会の一端を担うため、これらの事業を推進しています。

 iPS細胞がメディアで大きく取り上げられたことで、再生医療について誰もが知るところとなりましたが、細胞治療研究はもっと以前より取り組まれてきました。現在に至るまで数々の研究・臨床試験が実施され、昨今、早期実用化を目指して再生医療事業は、加速度的に推進されています。

 バイオメディカ・ソリューション株式会社では、ハードとソフトの両側面で再生医療・細胞治療の現場に様々なソリューションを提供しています。柔軟な対応力を強みに展開する事業内容と豊富な実績について、ゼネラルマネージャーの武田様を中心に、製造支援業務を担う渡部様、市川様にも列席いただいてお話をお伺いしました。

 

【採用事例】「最新の細胞培養技術・管理ノウハウを提供し、 再生医療・細胞治療の実現に向けて貢献する」


●バイオメディカ・ソリューション株式会社

ゼネラルマネージャー 取締役 武田 香里 様/日本再生医療学会 臨床培養士 渡部 明日香 様/日本再生医療学会 臨床培養士 市川 智子 様

●取材実施:2022年1月


研究機関や企業へ包括的にサービスを提供されている御社ですが、会社設立の背景や柱とされている事業についてお聞かせください。

 日本に初めて細胞加工施設が誕生したのは20年ほど前ですが、当時はまだまだ未開の地で、環境が整備されていない中で研究は進められていました。そのような状況もあり、2010年12月の設立時から、再生医療事業をサポートしていくうえで必要なアイテムはすべて揃えようということを企業ポリシーとしていました。

 細胞加工施設や機器を取り扱う企業から独立した当社は、それらの機器の販売やご提案、バリデーション、サニテーションなどのサービスを引き継ぐだけでなく、GMP施設のプロデュースや施設管理、受託品質試験、細胞培養加工受託まで広く事業を展開しています。

 再生医療・細胞治療の研究開発には、専用の設備だけでなく、その設備を扱うための高い技術や運営ノウハウが不可欠で、ハードとソフトの両方を整備していなくてはなりません。当社のスタッフは、細胞培養加工(製造)に関わる各分野で経験を積んだエキスパートたちなので、運営管理支援から人材育成まで、お客様の潜在的な課題解決に向けた様々なソリューションをご提供することができます。

受託サービスにおいて、細胞品質試験ではどのようなサービスを提供されているのでしょうか。

 体外で加工された細胞の安全性を確認するうえで、細胞品質試験は不可欠な試験です。当社が設立した当時、細胞加工施設内に試験室を備えていない施設も多く、細胞加工を行っている過程でどのようにサンプリングし、品質試験を行えば良いかが課題となっていました。そこで、品質試験が行える環境を整備していた当社に依頼が集まり、現在に至ります。

 細胞品質試験の代表的なものは次の3つが挙げられます。

 

●無菌試験
培養法により細菌や真菌の有無を調べる試験。

●エンドトキシン試験
グラム陰性菌の細胞壁を構成するリボ多糖で、血液中に混入すると発熱やショック等を引き起こすエンドトキシンの有無を調べる試験。

●マイコプラズマ否定試験
肺炎や気管支炎などを引き起こす細菌の一属で、自己増殖能を持つ最小のバクテリア、マイコプラズマによる汚染の有無を調べる試験。

 

 これらの試験はどのような細胞加工物であっても実施されるのが一般的で、細胞の種類や製造工程によって必要となる試験項目が追加されていきます。細胞はそれぞれ特性が異なり、品質試験に求める証明内容も変わってきます。安全性を客観的視点から証明するために、アウトソーシングで品質試験を依頼されるケースもあります。

 依頼されたサンプルより、適格な試験デザインをご提案し、プロトコール化します。そして、承諾いただいたうえで実施します。初めて受託する材料の試験については、材料中の試験対象物が適切に検出できるかどうかを予め確認する予備試験の実施も推奨させていただいています。

 また、品質試験のご依頼は細胞の検査サンプルだけに留まりません。例えば、培養加工に使用する容器の無菌試験。どんな資材も滅菌されていなければならないのは言うまでもないことであり、それを証明するために抜き取りで検査が行われます。このようなロット証明書を発行するための品質試験なども受託しています。また、品質業務の現地支援も行っており、柔軟な対応力こそ当社がお客様に支持いただけるところだと思っております。

 再生医療で製造される細胞は大変貴重であり、検査サンプルとして品質試験に用いられるのはごく少量です。余剰がないギリギリのラインで検査するわけですから、どんなことがあっても失敗は許されません。当然のことではありますが、プレッシャーはかなりのものです。

 貴重である検査サンプルに、微生物や他の異物が一切入り込まないようにするには高い水準での環境維持が必要になります。さらに、当社へは様々なお客様から検査サンプルが送られてきますので、取り違えなどのヒューマンエラーを防止するために、ソフトとハードの両側面での対策を徹底しています。無菌試験を行う試験室では清浄区域を分け、区域ごとに規格化するとともに、一定の衛生管理基準を設けて管理することで、汚染や混同を防止しています。

提供されているもう一つの受託サービス、細胞培養加工受託についてもお聞かせください。

 細胞培養加工受託は、当社がこれから力を入れていきたいと考えているサービスです。

 細胞製造を実施するためには、設備や環境をはじめ、整備しなければならない様々な必須項目があります。例えば、ヒューマンエラーや汚染の徹底防止、品質保証など品質管理に関する基準であるGMPに準拠して設計された施設、そして、システム・機器を完備した環境。また、細胞培養や施設運営、GMP教育を受けた人材の他、必要文書作成から品質試験まで。これらすべてを整備するにはかなりのコストと時間が必要となりますが、当社は社内にすべての機能を持ち合わせているため、高品質なサービスをご提供することができます。

 当社の細胞加工施設内に装備しているアイソレートCO2インキュベータ(AC408xy)やクローズド セーフティキャビネット(CSC-18PS・CSC-18PD)は、自社開発機器で、汚染対策機能を保有しているのが特長です。AC408xyは、インキュベータとアイソレータ間を自動搬送することで、独立した複数チャンバーを格納でき、製品の取り違えを防ぎます。CSCシリーズは、大がかりなクリーンルームがなくても高レベルの無菌環境を実現することができます。

 これらの自社製品機器を施設内に備えていることで、信頼性を高めていけると考えています。そんな当社のソリューション実績を評価いただき、産官学連携の研究開発にも携わっています。最近では、広島大学原爆放射線医科学研究所からの委託により、AMED(国立研究開発法人日本医療研究開発機構)支援の革新的な細胞免疫療法の共同開発プロジェクトに参画させていただきました。
(※Repertoire Genesis 株式会社様プレスリリースより 
https://www.repertoire.co.jp)

 

【採用事例】「最新の細胞培養技術・管理ノウハウを提供し、 再生医療・細胞治療の実現に向けて貢献する」

 

ディスポーザブルタイプの無じん衣を選択されるメリットをお聞かせください。

 設立時より当社はディスポーザルの無じん衣を使用してきたので、これがデフォルトとなっています。リユースを全否定しているわけではないのですが、更衣により汚染のリスクを下げることが必須ですので、洗浄、滅菌が適切であることを求められます。頻回使用する場合、劣化から起きる破損などのリスク、また適切な洗浄・滅菌であるかなど安全性を保証することには検証が必要であり手間がかかります。

 その点ディスポーザブルの無じん衣は汚染履歴がなく、滅菌保証期間も十分な期間が設定されています。安全性や在庫管理、コストパフォーマンスなど、運用の容易さこそ最大のメリットだと思います。

採用いただいているタイベック®アイソクリーン®の使用感やご要望などがあればお聞かせください。

 当社では設立以来、細胞加工施設のサニテーション作業時や無菌操作時にタイベック®アイソクリーン®を採用してきました。理由として、耐久性、使いやすさがあげられ、特に安定供給という面ではこれまで欠品がなく大変信頼をおいています。当社のスタッフには、企業や機関の製造施設での経験者や出向者がおり、先の施設で色々なメーカーの無じん衣を使用しています。使用感を比較し、どれを選ぶかを考えると、やはりタイベック®アイソクリーン®です。

 個包装のパッケージが良いですね。搬入時の消毒剤による拭き上げがしやすく安心です。あと、開封しやすく中身が取り出しやすいことにもメリットを感じています。そして、パッケージの内側は滅菌されて清潔なので、辺をカットして大きく広げ、その上に他のパーツを置き、手際よく更衣することが出来ます。さらに付け加えるなら、他社製品に比べてしなやかで着心地が良く、作業性についても優れていると感じています。

 今後も無じん衣の機能性はアップデートされていくと考えます。メーカーの皆様には一層の作業性や快適性の向上を追求していただければと思います。

 

 


採用製品

 細胞加工施設内の防護服として、デュポン™タイベック®アイソクリーン®IC105CS、アゼアス AZ GUARD® 一次ガウン用SMS製続服を着用いただいています。

 タイベック®アイソクリーン®は、高密度ポリエチレンの連続極細繊維に熱と圧力を加えて結合させてつくられた防護服用素材タイベック®を生地に使用した無菌処理可能な衣料です。

 

【採用事例】「最新の細胞培養技術・管理ノウハウを提供し、 再生医療・細胞治療の実現に向けて貢献する」

 

• デュポン™タイベック®アイソクリーン®IC105CS

※AZ GUARD® 一次ガウン用SMS製続服にご興味がある方はお気軽にお問い合せください。

※デュポン™、タイベック®、アイソクリーン®は米国デュポン社の関連会社の商標又は登録商標です。
※AZ GAURD®はアゼアス株式会社の登録商標です。


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