【採用事例】「再生医療に役立つ研究開発、人材育成に努め、人々の健康に貢献する。」

客様の声 -Customer Feedback-

株式会社グランソール免疫研究所様

 株式会社グランソール免疫研究所(以下、グランソール免疫研究所)は、がん免疫学領域の研究開発に取り組む企業として設立されました。最新鋭・最高機種を用いた総合精密検診及び、免疫細胞治療に実績をもつ医療施設「グランソール奈良」を母体とし、当施設ががん免疫細胞治療に着手するにあたって、細胞培養加工に特化した事業を展開する当社を開設。昨今では主に再生医療における脂肪組織由来幹細胞の提供も行っています。

 今回は、「細胞とともに歩む未来」の理念のもと展開する事業内容と豊富な実績について、細胞培養加工部門の主任を務める森田様にお話を伺いました。


細胞培養加工部 主任(製造管理責任者)日本再生医療学会認定 上級臨床培養士 森田 弘道 様

2005年、グランソール免疫研究所設立時に入所。臨床培養士として治療用細胞の培養やそれらに関する技術の開発、研究に従事。現在は、細胞培養加工部門の主任(製造管理責任者)の立場で、人材育成から免疫研究所の運営補助まで統括している。

●取材実施:2023年9月


 

【採用事例】「再生医療に役立つ研究開発、人材育成に努め、人々の健康に貢献する。」

 

会社設立の背景や柱とされている事業についてお聞かせください。

 当社は、免疫治療と再生医療用の細胞培養加工を事業軸に展開しています。いわゆる先端医療に関連した事業に携わる当社が位置するのは、自然が豊かでたいへん長閑な奈良県宇陀市です。なぜ、このような癒やしの環境のもと事業を展開することとなったのか、少し話は逸れますが、設立までの経緯を遡らせていただきます。

 1988年、地域に密着した医療を提供する「菟田野辻村病院(現・辻村病院)」をこの地に開院。まず、これが始まりです。その後、福祉医療を通じて地域社会の発展と人々の健康維持に貢献したいという思いから、予防医療への取り組みにも注力することとなり、2001年、辻村病院に併設して総合精密検診クリニック「グランソール奈良」を開設しました。

 そして、グランソール奈良が次のステップとして取り組んだのが、がん免疫細胞治療です。免疫細胞治療は、体から取り出した免疫細胞をベースに目的の細胞を体外で培養加工し、体内に戻す治療法です。そこで、独自に細胞培養加工を実施することで集学的治療を提供することを目指し、2005年、グランソール奈良の敷地内に、がん免疫学領域専門の研究開発施設を開設することとし、事業を独立させて「株式会社グランソール免疫研究所」が設立されました。

 当社がはじめに手がけたのは、培養技術を用いた治療用T細胞の提供です。翌年には、γδNKT(ガンマデルタ・エヌケーティー)細胞の提供にも着手。以降、奈良県立医科大学脳神経外科学教室と脳腫瘍に対する免疫療法の共同研究や、高純度NK細胞の培養方法の確立、2014年には当社の培養技術を用いたWT1ペプチドカクテル樹状細胞ワクチンを、2019年にはNK細胞の提供も開始しました。

 免疫治療の研究はかなり昔から行われていたわけですが、実質的に免疫細胞療法が注目され、提供されるようになったのは1990年代以降のことです。再生医療が広く提供されるようになったのは1990年代後半で、それぞれ需要が高まり、研究開発も活発になっていきます。ただ、その頃、免疫治療や再生医療について法律が定まっていなかったため、当社も安全性の確保に最大限配慮した独自のレギュレーションで細胞培養加工や提供を行っていました。

 2014年、厚生労働省が安全性の確保等に関する法律を施行。当社も同年、近畿厚生局に届け出て、法律に準拠した細胞培養加工施設として受理されました。

 また、この時期、幹細胞治療へも取り組み始めました。2021年、グランソール奈良の施設内に2つ目の細胞培養加工施設を建設。ここは再生医療施設として運用しており、主に自己脂肪組織由来の幹細胞の培養加工を行っています。

 現在、培養加工した細胞はグランソール奈良への提供が主です。つまり、免疫治療や幹細胞治療を行っているのがグランソール奈良であり、細胞培養加工施設は当社が運営管理し、細胞培養加工物を提供しています。

 こうして、医療提供をするクリニックと、細胞培養加工部門を独立させて運営することで、それぞれが機能し、最適なソリューションをご提供することができています。

 

免疫治療用だけでなく、現在、力を入れておられる幹細胞治療についてもお聞かせください。また、培ったノウハウや実績を活かして、その他にどのようなサービスを提供されているのでしょうか。

 幹細胞は、成長して神経や臓器などに変化することができる多能性をもつ万能細胞と考えられ、再生医療の分野で重要な役割を担っています。

 当社が扱うのは脂肪組織由来の幹細胞です。主に腹部の脂肪組織から取り出した幹細胞を培養して提供しています。治療用幹細胞は医療機関で体内に点滴にて戻され、本来患者様自身が持っていた自己修復能力を高めることが可能となり、これまで難しいとされていた疾患について治療効果があることが報告されています。

 美容分野のアンチエイジングなどでも需要が高まっている幹細胞ですが、当社が培養加工する脂肪組織由来幹細胞は、主に脳卒中や認知症の治療用に製造しています。

 免疫治療に用いられるのは浮遊細胞、幹細胞は接着細胞であり、それぞれ細胞培養の基本的なシステムが異なります。どちらかを専門的に培養加工する企業や施設が一般的ですが、当社の場合は設立時からの経緯でどちらも実績があり、両方を行えることは強みだと考えています。

 これまで培った実績とノウハウを活かしたサービスとして、培養加工技術の導入支援や、施設設計から運営管理までサポートさせていただいています。また、再生医療用細胞の品質検査の受託サービスや、再生医療に携わる人材育成も支援、さらには再生医療等安全性確保法に基づいた細胞培養加工施設の厚生局への申請など各種文書の作成も受託しています。法律は随時更新されて変わることが多いので、文書の作成は予想以上に手間がかかりますが、当社のスタッフはそれらのノウハウを持っているので、ニーズに合わせてサポートすることが可能です。

 

細胞培養加工部の主任であり製造管理責任者としての業務内容や日々の取り組みについてお聞かせください。

 設立と同時期に入社し、当初は培養士としての任務に就き、事業領域の広がりとともに経験を積み、私自身、自社の業務はほぼ網羅しています。

 現場作業を行うことも時にはありますが、現在は主任として施設管理や人材育成に勤しんでいます。当社では培養士として自立してもらうまでに、約1年間の育成期間を設けています。経験者の方でも当社の工程の習得に半年かけています。また、培養技術を習得してもらうことはもちろんですが、クリーンルームへの入退室にあたっても、教育・訓練を実施しています。

 事業運営の日々の取り組みは、とにかく培養加工業務の継続、そして安全性を担保して施設を管理することです。リスクマネジメントにおいてヒューマンエラーの徹底防止はデフォルト。気を抜けないのは設備トラブルです。停電時に備えて自家発電装置を完備するなど管理体制を整備していますが、空調機械の予期せぬ停止等を回避するために、機器のメンテナンスは日常点検を含め徹底しています。

 細胞培養加工施設内のクリーニングも培養加工業務の一環です。クリーニングでは、チリや埃などの物理的異物のほか、細菌などの微生物的異物の除去を行います。ただ、目に見えないものを清掃するのは達成感がなく、思っている以上に苦痛な行為です。そこで毎回、作業を始める前に清掃したら拭いたものの菌の有無を検査し、作業後に清掃した時も同様に検査する。こうしたバリデーションにより一つひとつの行動に意味があることが実感できます。実は、やることに意味があると自覚できることは心理的に楽なんです。

 私たちの仕事は、精密であり地道。細胞培養加工施設内は写真で見る限りでは、無音で無機質な印象かと思いますが、清浄度を維持するための空調機の音は想像以上の騒音で、そのような中での作業はなかなか過酷です。心的負荷はミスを招くこともあります。ごく当たり前のことではありますが、主任の責務として日々気にかけているのは、スタッフがストレスなく働ける職場環境作りです。

 

【採用事例】「再生医療に役立つ研究開発、人材育成に努め、人々の健康に貢献する。」

 

細胞培養加工施設での無じん衣の取り扱いについてお聞かせください。

 自社での検証を元に業務内容に適した無じん衣の選択及び運用を行っております。

 細胞培養加工施設内への入室には汚染拡散防止に適切なガウニングが重要なのはいうまでもありません。クリーンルームへの入室前には手洗いから、更衣手順、培養設備の操作、退室までナレッジメントを構築。業務技術の習得にしっかりと時間をかけ、作業の均一性やレベルアップに努めています。

 

【採用事例】「再生医療に役立つ研究開発、人材育成に努め、人々の健康に貢献する。」

 

採用いただいているデュポン™タイベック®アイソクリーン®の使用感やご要望などがあればお聞かせください。

 安全キャビネットでの作業において、清浄度や安全面で最優先されるのは「手」の部分です。扱う細胞への影響、外部雑菌の混入を防ぐことはもちろん、作業者の保護も重視しなくてはなりません。それらの条件を満たすことを規準に、当社では、タイベック®アイソクリーン®のアームカバーIC501CSを採用。ディスポーザルのグローブとコンボ(組み合わせ)で使用しています。

 他のメーカーのものを試用したこともありますが、装着のしやすさ、質感、作業時の使いやすさ、トータルな観点でタイベック®アイソクリーン®のアームカバーをスタッフ一同が高く評価し、たいへん満足しています。また、安定供給の面でも信頼をおいています。

 今後も無じん衣の機能性はアップデートされていくと考えます。メーカーの皆様には一層の作業性や快適性の向上を追求していただければと思います。

 


採用製品

細胞培養加工施設内で、デュポン™タイベック®アイソクリーン®を採用いただいています。

タイベック®アイソクリーン®は、高密度ポリエチレンの連続極細繊維に熱と圧力を加えて結合させてつくられた防護服用素材タイベック®を生地に使用した無菌処理可能なアイテムです。

デュポン™タイベック®アイソクリーン® IC501CS( アームカバー)

• デュポン™タイベック®アイソクリーン® IC105CS( フード・ブーツ一体型続服)


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