ケミカルグローブ『CG100』
ケミカルグローブ『CG100』
職場における化学物質の自律的管理が2024年4月より全面的に施行されており、化学防護手袋に対する関心が高まっています。
事業者はリスクアセスメントを実施し、自社で使用されている化学物質は作業者に皮膚障害を起こす可能性がないか?適切な保護具(手袋)を使用しているか?多くの現場で見直しがされています。
ケミカルグローブ 『CG100』は、12種類の化学物質で耐透過性試験を実施しており、JIS T 8116「化学防護手袋」適合品です。
目次
労働安全衛生規則改正(令和4年5月31日公布)
厚生労働省の「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」(*1)によると、化学物質による健康障害事案は平成26年より令和5年までの10年間では、年間約400件で推移し、その中でも経皮ばく露による皮膚障害が最も多く、吸入・経口ばく露による障害発生件数の約4倍程度となっています。
近年は皮膚刺激性の区分に該当していない物質であっても、皮膚からの吸収により発がんが疑われる事例が報告され、経皮ばく露防止の重要性が増しています。
このような背景を受け、労働安全衛生規則が改正され、「皮膚等障害化学物質等」を製造又は取り扱う場合には不浸透性保護具の着用が義務付けられました。
また、規則改正の中で、ばく露防止のために保護具を着用する場合、保護具の適切な選択、使用、保守管理を行う「保護具着用管理責任者」を選任することが義務付けられ、事業場での管理体制が強化されています。
化学物質による労働災害の現状と皮膚障害
化学物質による労働災害は化学工業、金属製品製造業よりも食料品製造業、小売業・飲食店の方が多く、製造業に限定されない幅広い業種で発生しています。
また作業別の発生状況をみても、製造作業中が全体の発生件数の1割程度であるのに対し、清掃・洗浄作業中が約3割、移し替え・小分け・交換・補充作業中、点検・修理・メンテナンス作業中がそれぞれ1割程度となっており、製造に付随した作業における労働災害が多い事も特徴といえます。
厚生労働省の「皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル」(*1)に記載されている災害事例として、ジメチル水銀調製作業中にラテックス手袋を透過して皮膚から吸収され、数か月後に重篤な中毒を起こした事例があります。これは、当時ラテックス手袋が透過することが知られておらず、短時間での透過による重大な健康影響を示す典型例です。
また、洗浄作業において慣れから手袋を着用せず、付着後に放置して薬傷が悪化した事例、水酸化ナトリウムを含む槽内作業で、ビニール手袋など不適切な防護具を使用したために薬傷を負った例も示されています。
これらの事例は、化学物質ごとに耐透過性を有する手袋の選定と、保護具についての教育の重要性を示しています。
*1 皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル(第2版2025年3月 厚生労働省)
「低コストで安心」を目指して
化学物質に使用する手袋は、使い捨てが必須の条件となります。
例えば耐透過性試験データが8時間の手袋だとしても、今日4時間、明日4時間というような使用はできません。手袋にばく露した薬品の透過は使用していない時間にも進行していると考えられます。
毎日使う手袋を「低コストで安心」できる製品として提供する為に、価格と性能のバランスを考えた製品の開発を目指しました。データ数は限定的ですが、お取扱いの物質と合致すれば、使用を検討頂けます。
また、コストを抑える為に化学物質の耐透過性能に特化した、インナー手袋としました。
フィルム素材でフリーサイズの為、耐切創性やフィット感がありません。用途に応じたアウターグローブを上から重ねて装着してください。
JIS T 8116適合
ケミカルグローブ 『CG100』はJIS T 8116に適合している製品です。
JIS T 8116は日本産業規格で、有害化学物質を取り扱う作業時に着用する化学防護手袋について規定しています。
性能についてJIS T 8116記載の引用規格に基づき、手袋素材の耐透過性をJIS T 8030 で試験し以下の測定結果となっています。

また耐浸透性について、JIS T 8116 規定のピンホール試験(水密性試験)を生産ロットごとにおこなっています。

製品仕様・使用方法
サイズ:フリー(目安全長 45cm、掌部の幅 17cm、中指の長さ 8.8cm)

材質:ナイロン、EVOH、ポリエチレン
色:透明
入数:10双
使用方法:本製品はインナー手袋です。単体ではご使用出来ません。用途に応じたアウターグローブを上に重ねてご使用ください。

耐透過性試験データが無い場合
現場で使用している化学物質のデータが上記の耐透過性試験結果に無い場合は以下をご検討ください。
ケミカルグローブ 『CG100』の素材はEVOH多層フィルムです。厚生労働省HPの「耐透過性能一覧表」(*2)にEVOHの記載がございます。参考にされる際には慎重にご判断ください。
また、当社の簡易透過試験セル「ダチョウタンク®」は、実際に現場で使用している物質と保護具等の素材を使用して透過性を試験する装置です。
詳しくは下記よりご確認ください。

おわりに
化学物質の耐透過性試験データを多く保持している手袋は少なく、また一つ一つの化学物質に対する試験費用が製品価格に反映される為、価格も高額になる傾向があります。
ケミカルグローブ『CG100』は、試験データは12種類と多くはありませんが、JIS T 8116 の推奨液体試験化学物質や一般的に使用される溶剤から選定しており、今後も必要に応じて試験データを増やしていく予定です。
試験データを絞っているため、お求めやすい価格設定となっています。リスクアセスメントで手袋を見直しの際は是非ご検討ください。
※参考資料
皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル(第2版2025年3月 厚生労働省)
製品情報
本記事で紹介した製品の詳細はリンク先からご確認ください。

