難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

 

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

新たに登場した難燃防護服ブランド【鐵火(てっか)】

 

本記事では、現場作業者を守るために開発されたこの新ブランドについてご紹介するとともに、防護服に求められる難燃性とはどのようなものかについても詳しく解説します。

鐵火(てっか)とは

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

 

【鐵火(てっか)】は、火花や溶けた鉄、飛び散る金属など、過酷な環境下で作業する人々を守るために誕生した、アゼアスの新たな難燃防護服ブランドです。作業者にとって、溶接や火炎にばく露する可能性のある作業における安全確保は命に直結する重要な課題です。

 

【鐵火】は、そのような現場で確かな「盾」となり、飛来する火花や火炎から身体を守ります。

現場で果敢に挑む作業者一人ひとりに、信頼できる装備を届ける──それが【鐵火】の使命です。

 

難燃防護服とは

難燃防護服は、火災や高温環境など熱的危険から作業者を守るための特殊な衣服です。

一般的な作業着とは異なり、炎や熱に対して特別な抵抗性を持つ素材で作られています。

消防、火力発電所、石油化学プラント、溶接作業現場など、火災リスクや高温の環境で働く方々の身を守る重要な装備といえるでしょう。

 

難燃防護服の性能

難燃防護服の性能を表す言葉として、防炎、難燃、耐熱と似たような言葉が使われますが、注意したい点があります。それは、いずれも燃えにくいという特徴があるものの、燃えないという不燃性は持っていないということです。不燃というのは、火がついても燃えないという性質のことです。防炎は燃え広がらないだけで火が付いた部分が燃え抜けますし、難燃は燃えにくいという性質で、燃えないというわけではありません。

 

・防炎とは

消防庁の「防炎の知識と実際」によると、「防炎」とは以下のように定義されています。

 

「燃えにくい」性質のことであり、繊維などの燃えやすい性質を改良して防炎の性能を与えると、小さな火源(マッチやライターなど)に接しても炎が当たった部分が焦げるだけで容易には着火せず、着火しても自己消火性(小規模燃焼において(有炎、無炎を含む)燃焼が継続しない性質)により燃え広がらなくなる性質のことである。

 

・難燃とは

難燃とは、防炎とほぼ同義語として一般的に用いられていますが、消防庁の「防炎の知識と実際」によると、防炎と難燃の違いは以下のように記載されています。

 

防炎はその性能及び試験方法が消防法で規定されており、当該試験方法により得られた数値が一定の範囲内にあるものをいい、難燃については、性能を確認するための試験はいくつかあるが、例えば日本産業規格「JIS L 1091 繊維製品の燃焼性試験方法」E法では繊維素材の限界酸素指数(※)を計測し、数値が一定以上のものを難燃としている。

 

※「限界酸素指数」とは

日本産業規格「JIS L 1091繊維製品の燃焼性試験方法」において「規定された試験条件において、材料がぎりぎり有炎燃焼を維持できる酸素と窒素の混合気中の最低酸素濃度」と定義されており、繊維の密度、組織等により多少は異なるものの酸素指数が高いほど燃えにくく、一般には26以上のものが難燃性と呼ばれている。

 

・耐熱性繊維とは

耐熱性繊維というのは、200℃~300℃という高温に対して性能劣化が少ないという性質を持つ繊維です。ガラス繊維,炭素系繊維などの不燃性繊維とは区別しています。実用されているものでは有機系統の芳香族ポリアミド系の繊維があります。

 

 

鐵火シリーズ製品ラインナップ

鐵火シリーズは現在、以下4種類の素材を使用しています。

 

F.Guard-EX®

F.Guard-EX®は生地を燃えにくく、燃え広がりにくくする素材を使用しています。

繊維などが小さな熱源に接しても容易に燃え上がらず、もし着火しても際限なく燃え広がりません。

吸放湿性、通気性のある綿素材への加工が可能で着心地が良く、優れた洗濯耐久性があります。

 

F.Guard-EX®の難燃性試験結果は以下の通りです。

限界酸素指数(L.O.I値):26.8

※試験方法:JIS L 1091 E法

 洗濯処理:50回洗濯後

※F.Guard-EX®は東海染工株式会社の登録商標です。

 

 

鐵火® FK300 ブルゾン

難燃性ニット生地の襟を立ち上げることで、火花や鉄片から作業者の首元を護ります。

 

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介仕様:

・スタンド襟ニット

・比翼付ファスナー(ドットボタン付)

・左右ヨーク切り替えポケット(右側ファスナー付)

・両脇箱ポケット

・左内側ポケット

・左袖ペン挿し

・袖口難燃面ファスナー付

・裾脇ゴム入

 

サイズ:

・M ・L・LL・3L

 

素材:

・本体 F.Guard-EX®綿(100%)

・襟  アラミド繊維(100%)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鐵火® FK600 パンツ

部分的にニット生地を採用することにより、本体の繰り返しの洗濯による縮みを補います。

 

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

仕様:

・両脇斜めポケット

・ベルト通し付

・裾止め用難燃ゴム付

・膝下ニット生地

・膝切り替え立体タックあり

・後ろ切り替えあり

 

サイズ:

・M ・L・LL・3L

 

素材:

・本体 F.Guard-EX®綿(100%)

・裾  アラミド繊維(100%)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鐵火® F100 前掛け

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

  仕様:

・袖付タイプ

・袖口面ファスナー付

・襟首端結びヒモ付

・ウエスト結びヒモ付

 

サイズ:

・フリー

(前丈 約86cm、身幅 約54cm、袖幅 約62cm)

 

素材:

・F.Guard-EX®綿(100%)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鐵火® F110 ローハイド

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

仕様:

・ウエスト結びヒモ

・足留めタイプ

・脚ヒモ(バックル)付

 

サイズ:

・フリー

(前丈 約96cm、身幅 約58cm、裾幅 約30cm)

 

素材:

・F.Guard-EX®綿(100%)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

②Protex®

Protex®はモダクリル繊維の特徴であるしなやかさや染色性に優れた点を活かしながら、高い難燃性を備えた機能性繊維です。

自己消火性を有した難燃繊維であり、燃え広がりにくい性質と、融解しにくい炭化型の性質を持ちます。

Protex®は繊維樹脂そのものが難燃性を有する素材難燃繊維です。

その難燃性は後処理による難燃加工とは違い、洗濯等によって衰えたり失われたりすることはありません。

 

Protex®の難燃性試験結果は以下の通りです。

限界酸素指数(L.O.I値):31.6

※試験方法:JIS L 1091 E法

 洗濯処理:未処理

※Protex®は株式会社カネカの登録商標です。

 

鐵火® P200 ベスト

表地から裏地や糸、露出する部分はすべて難燃素材を使用したオール難燃防寒ベストです。

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

 

仕様:

・スタンドカラー

・ファスナー付左胸ポケット

・両脇ポケット

・身頃裏・襟裏フリース素材(裏起毛)

 

サイズ:

・M ・L・LL・3L・4L

 

素材:

・表地:Protex®Fiber使用難燃ツイル

(綿72% ・モダクリル繊維28%)

・裏地:Protex®Fiber使用難燃フリース

(モダクリル繊維60%・綿39%、制電糸1%)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

③CASVAN®

CASVAN®は、赤城工業株式会社が開発したカーボン系合成繊維を使用した耐炎耐熱生地です。

カーボン系繊維は軽量、高強度という特徴を生かし、レーシングカーや航空機などの最先端分野に使用されている大変高価な素材です。

 

カーボン系繊維は高い難燃性と耐熱性を有し、耐炎耐熱防護服の素材としての利用が期待されていますが、その圧倒的な耐炎耐熱性能とは裏腹に有用性に乏しく、衣料用の生地にした場合には機械的強度が非常に弱く繊維の脱落も激しいため、摩擦や洗濯によって生地が崩壊してしまうという大きな弱点があり、なかなか実用化には至りませんでした。

 

CASVAN®はそれらの弱点を克服し、耐炎耐熱性、機械的強度、しなやかな着用感、快適性、洗濯耐久性を高いレベルで融合させた世界で類をみない新素材です。

 

CASVAN®の難燃性試験結果は以下の通りです。

限界酸素指数(L.O.I値):30.1

※試験方法:JIS L 1091 E法

洗濯処理:未処理

※CASVAN®は赤城工業株式会社の登録商標です。

 

●鐵火® CA100 前掛け

立ち襟の仕様により、溶融金属の飛散に対し首部をガードします。

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

仕様:

・袖付タイプ

・ウエスト部ヒモ結び

・袖口ボタン付

・立ち襟、面ファスナー付

・氏名片布付

 

サイズ:

・フリー

(前丈 約108cm、身幅 約58cm、袖丈 約63cm)

 

素材:

・CASVAN®

(合成繊維(炭素系)30%・アラミド繊維30%・難燃レーヨン40%※導電性繊維使用)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

④Nomex®

Nomex®は生地自体に難燃性が備わった高性能素材です。

優れた耐久性と耐熱性を持ち、溶融して滴下したり、空気中で燃焼し続けたりすることがありません。

また、強烈な熱にさらされると炭化して厚みを増し、熱源と皮膚との間に強固な防護バリアを形成するため、熱伝達から着用者を守る貴重な数秒間を生み出します。

防護性能は分子構造に組み込まれており、洗浄や摩耗による劣化もなく、衣服の寿命を通じて耐熱性と難燃性を維持します。

※DuPont™、Nomex®、ノーメックス®、ケブラー®は、米国デュポン社の関連会社の商標又は登録商標です。

 

 ●鐵火® NX200 難燃撥水コート

ロングコートのため、膝付近までカバーできます。耐水圧が10,000mm以上あり、雨の日の屋外作業で着用頂けます。

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

 

仕様:

・フード調整ゴムスピンドル付

・止水ファスナー

・両脇シームポケット

・袖口難燃面ファスナー付

 

サイズ:

・M ・L

 

素材:

表地:DuPont™Nomex® ⅢA

(メタ系アラミド ノーメックス® (93%)、パラ系アラミドケブラー® (5%)、

制電糸(2%))の裏面にPTFEラミネート

裏地:綿 100%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●鐵火® NX300 難燃撥水ブルゾン

左右カーゴポケットが大きく、ジッパー式ベンチレーションで湿気を排気できます。

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

仕様:

・収納型フード

・比翼付ファスナー

・左右胸ポケット

・左右カーゴポケット

・左袖ポケット、ペン差し付

・両脇ジッパー式ベンチレーション

・袖口難燃面ファスナー付

・ウエストアジャスター

・裾ドローストリングス

 

サイズ:

・M ・L・LL

 

素材:

表地:DuPont™Nomex® ⅢA

(メタ系アラミド ノーメックス® (93%)、パラ系アラミドケブラー® (5%)、

制電糸(2%))の裏面にPTFEラミネート

裏地:綿 100%

 

 

 

 

 

 

●鐵火® NX600 難燃撥水パンツ

Nomex®の裏面にPTFEラミネートを施すことで、難燃+撥水+防風をコンセプトとしています。

難燃防護服新ブランド【鐵火】のご紹介

仕様:

・左右フラップ付ポケット

・ファスナー付カーゴポケット

 

サイズ:

・M ・L・LL

 

素材:

表地:DuPont™Nomex® ⅢA

(メタ系アラミド ノーメックス® (93%)、パラ系アラミドケブラー® (5%)、

制電糸(2%))の裏面にPTFEラミネート

裏地:綿 100%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわりに

アゼアス株式会社では「鐵火」以外にも、難燃性不織布を使用した使い切りのタイプの製品やアークフラッシュ対策の防護服を展開しております。  

また、お客様のご要望に合わせたフルオーダー・セミオーダーの対応が可能です。企業イメージに適したユニフォームデザインのご提案も致します。

難燃防護服に対するご質問はお気軽にご相談ください。

 


製品情報

本記事で紹介した製品の詳細はリンク先からご確認ください。

F.Guard-EX®の製品

鐵火® FK300 ブルゾン

鐵火® FK600 パンツ

鐵火® F100 前掛け

鐵火® F110 ローハイド

Protex®の製品

鐵火® P200 ベスト

 


出典:防炎の知識と実際 - 総務省消防庁

 

※鐵火®はアゼアス株式会社の登録商標です。

※F.Guard-EX®は東海染工株式会社の登録商標です。

※Protex®は株式会社カネカの登録商標です。

※CASVAN®は赤城工業株式会社の登録商標です。

※DuPont™、Nomex®、ノーメックス®、ケブラー®は、米国デュポン社の関連会社の商標又は登録商標です。

 

 

 

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